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池田 義雅*; 竹谷 篤*; 高村 正人*; 須長 秀行*; 熊谷 正芳*; 大場 洋次郎*; 大竹 淑恵*; 鈴木 裕士
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research A, 833, p.61 - 67, 2016/10
被引用回数:38 パーセンタイル:96.62(Instruments & Instrumentation)小型中性子源を利用した透過イメージングや小角散乱、反射率測定など、小型中性子源による工学的応用に関する議論が広まるなか、小型中性子源のフラックスの低いゆえに回折実験に関する検討はなされてこなかった。そこで本研究では、理化学研究所の小型加速器中性子源RANSを用いることにより、中性子工学回折実験への応用の可能性について検討した。まず、光学系の最適化によるバックグラウンドノイズの低減により、10分間の測定でも十分に認識可能な回折パターンを得ることができた。110回折のプロファイルから計算した分解能は約2.5%であり、中性子回折によるひずみ測定には不十分である。RANSのモデレータによる減速時間が約30sと分解能の決定に最も支配的なパラメータであることから、モデレータの改良が分解能の向上につながる。一方で、回折パターンの変化から、塑性変形に伴う集合組織の変化をとらえることに成功するとともに、リートベルトコードによる回折パターンのフィッティングにより、オーステナイト相の体積率の評価にも成功した。RANSは、集合組織や残留オーステナイト量の測定を目的とした中性子工学回折の応用に有効と考えられる。
佐藤 聡; Verzilov, Y. M.; 落合 謙太郎; 中尾 誠*; 和田 政行*; 久保田 直義; 近藤 恵太郎; 山内 通則*; 西谷 健夫
Fusion Engineering and Design, 81(8-14), p.1183 - 1193, 2006/02
被引用回数:19 パーセンタイル:77.5(Nuclear Science & Technology)原研FNSでは、発電実証ブランケット開発に向けて、中性子工学実験を行っている。おもに、ブランケットモックアップ積分実験によるトリチウム生成率検証,クリーンベンチマークベリリウム積分実験,トリチウム生成率測定手法の国際比較を行ってきた。現在、タングステン,低放射化フェライト鋼,水,チタン酸リチウム,ベリリウムから成る試験体を用いて、ブランケットモックアップ積分実験を行っている。5, 12.6, 25.2mm厚のタングステンアーマを設置することにより、積算したトリチウム生成量は、アーマ無しの場合と比較して、約2, 3, 6%減少することを確認した。原研が進めているブランケット設計では、トリチウム増殖率の減少は2%以下と予測され、許容範囲である。反射体無しの実験では、モンテカルロコードによる積算したトリチウム生成量の計算値は、実験値と比較して4%以内で一致しており、高精度にトリチウム生成量を予測できることを明らかにした。クリーンベンチマークベリリウム積分実験では、厚さ約30cmの体系において、放射化箔やペレットによる各種反応率の計算結果は、実験結果と10%以内で一致することを明らかにした。
佐藤 聡; 中尾 誠*; Verzilov, Y. M.; 落合 謙太郎; 和田 政行*; 久保田 直義; 近藤 恵太郎; 山内 通則*; 西谷 健夫
Nuclear Fusion, 45(7), p.656 - 662, 2005/07
被引用回数:8 パーセンタイル:28.14(Physics, Fluids & Plasmas)タングステンアーマの核融合炉ブランケットトリチウム増殖率(TBR)への影響を実験的に評価するため、原研FNSを用いたDT核融合線源による中性子工学実験を行った。F82H, LiTiO, Beから成る試験体を組立、DT核融合中性子照射実験を行った。タングステンアーマ無しの場合、及び有りの場合(厚さ12.6及び25.2mm)の3種類の試験体を用いた。金属箔をあらかじめ試験体中の各境界面に設置し、照射後、高純度Ge検出器を用いて、各種反応率を評価した。同様に、炭酸リチウムペレットを、LiTiO中に設置し、照射後、液体シンチレーションカウンターを用いて、トリチウム生成率(TPR)を評価した。25.2mm厚のタングステンを設置することにより、LiTiO中のNb, Al, Auの反応率は、各々2030%, 30%, 1030%減少した。12.6mm厚のタングステンを設置した場合は、各々20%, 20%, 530%減少した。25.2及び12.6mm厚のタングステンを設置することにより、TPRは最大で15及び13%、積算で8及び3%減少した。原研が提案しているブランケット設計においては、5mm厚以下のタングステンアーマであるならば、本実験結果からTBRの減少は2%以下と予測できる。
佐藤 聡; Verzilov, Y. M.; 中尾 誠*; 落合 謙太郎; 和田 政行*; 西谷 健夫
Fusion Science and Technology, 47(4), p.1046 - 1051, 2005/05
被引用回数:12 パーセンタイル:62.91(Nuclear Science & Technology)核融合炉ブランケットでは、1以上のTBRを生成することが必要である。TPRの計算精度を検証し、またタングステン(W)アーマのTPRへの影響を実験的に検証するために、ITERテストブランケットモジュール小規模部分モックアップを用いて、FNSのDT中性子線源による中性子照射実験を行った。F82H,チタン酸リチウム,Beから成るモックアップを用いて実験を行った。Wアーマ無し,12.6及び25.2mmのWアーマを設置した場合の3種類のモックアップを用いて実験を行った。ステンレスの反射体容器の有無に関して、条件を変えて実験を行った。モンテカルロ計算によるTPRは、実験結果と反射体有りの場合で13%、無しの場合で2%の範囲内で一致した。反射体無しの場合、高精度でTPRを評価できることが明らかとなった。反射体有りの場合は、後方散乱中性子に関する断面積の評価誤差により、計算精度が悪くなっている。実際の核融合炉に比べて、本実験では後方散乱中性子の寄与が大きく、したがって、設計計算におけるTBRの予測精度は、213%の範囲内と結論できる。25.2及び12.6mm厚のWアーマを設置することにより、厚さ12mmのチタン酸リチウム中の積算のTPRは各々、8%及び3%減少した。5mm厚以下のWアーマであるならば、TBRの減少は2%以下と予測できる。
渡辺 昇
Reports on Progress in Physics, 66(3), p.339 - 381, 2003/03
被引用回数:48 パーセンタイル:64.78(Physics, Multidisciplinary)核破砕パルス中性子源の中性子工学に関する最近の研究の進展について詳述したレビュー論文で、中性子散乱研究,中性子ビームを用いた基礎物理研究等に必要な中性子はどんなものか,それをどのように効率よく作ることができるか,技術的問題は何か、等々について、中性子散乱や中性子源の開発にたずさわる研究者のみならず、広く関連分野の研究者に理解してもらい、将来この種の中性子源の一層の高性能化を目指すことを目的としている。特に筆者らの研究を含むターゲット,モデレータ系の最近の進歩について広範囲に論証し、現在世界で進行しているMW級の核破砕中性子源で実現できると期待される中性子源の性能,パルス特性について、最近の研究成果をもとに予測している。その性能は中性子散乱研究に新たな研究分野を開くに足りるものである。
千葉 敏; 深堀 智生; 柴田 恵一; Yu, B.*; 小迫 和明*; 山室 信弘*
Journal of Nuclear Science and Technology, 39(2), p.187 - 194, 2002/02
被引用回数:16 パーセンタイル:69.83(Nuclear Science & Technology)核融合中性子工学で重要な水素からBiに至る79核種、13元素に対して二次中性子の二重微分断面積(DDX)の評価を行った。本プロジェクトがスタートした際のJENDL汎用ライブラリーの最新版JENDL-3.1のデータをベースにして、中重核に対しては光学模型、DWBA、前平衡及び統計模型計算を行い、系統式を用いて評価した。ただし軽い核に対しては別の手法を用いた。さらにH, Be及びフッ素より重い元素に対しては放出される荷電粒子のDDXも与えた。本評価結果は中性子、荷電粒子とも実験値を良い精度で再現できることがわかった。この結果はENDF-6フォーマットで編集され、1999年にJENDL Fusion File 99として公開された。
小田野 直光; 石田 紀久; 和田 幸司*; 今井 洋*
JAERI-Research 2001-039, 59 Pages, 2001/07
熱出力1250kWの超小型原子炉SCR(Submersible Compact Reactor)は、水深300m程度の中層域での科学調査船の動力源として用いられる一体型加圧炉である。SCRの炉心設計として、原子炉負荷率50%を仮定した場合に燃料無交換で10年間の長期炉心寿命を達成する炉心の核的検討を行った。燃料棒の配列、U濃縮度、反射体材質について検討し、9.5wt%の濃縮度で設計条件を満足できる炉心仕様を得た。特に、超小型炉においては中性子の漏れが大きくなるので、反射体の設計は濃縮度とともに炉心寿命を左右する重要な因子である。本設計では、反射体材質としてBe金属を使用することにした。また、燃料棒配列については、正方配列と三角配列の検討を行い、炉心サイズを小さくすることのできる後者を採用した。また、種々の核的安全性に係わるパラメータについて確認を行うとともに、反応度係数、出力分布等の核特性を評価し、設計条件を十分満足するものであることを明らかにした。
西谷 健夫; 沓掛 忠三; 堀 順一
プラズマ・核融合学会誌, 77(6), p.609 - 610, 2001/06
核融合中性子工学研究室は1980年に原研東海研究所原子炉工学部に核融合炉物理研究室として発足し、1999年4月に那珂研究所核融合工学部の組織となった。本研究室では、D-T中性子源Fusion Neutronics Source(FNS)を用いて、核融合の中性子に関連する、各種断面積測定,遮蔽特性,中性子計測法開発,増殖ブランケット核特性等の研究を行っている。FNSは整流器型の加速器を用いた中性子源で、Dを約400keVに加速し、トリチウムターゲットに当てて、D-T反応により14MeV中性子を発生している。FNSにはターゲット室が2つあります。第1ターゲット室は0.37TBq(10Ci)のトリチウムを吸着させた固定トリチウムターゲットを使用しており、2nsパルスからDCまでの運転が可能で、おもに中性子計測法開発,増殖ブランケット核特性等に使用している。第2ターゲット室には本施設の目玉である37TBq(1000Ci)の回転トリチウムターゲットがあり、おもに材料の中性子照射損傷や各種断面積測定に使用している。
関 昌弘; 辻 博史; 小原 祥裕; 秋場 真人; 奥村 義和; 今井 剛; 西 正孝; 小泉 興一; 竹内 浩
Fusion Technology, 39(2-Part.2), p.367 - 373, 2001/03
原研における核融合炉工学R&Dの現状を概観した。遮蔽ブランケット開発については、第1壁の製作に必要な高温加圧接合技術の開発を進めた。表面荒さが10ミクロン程度の機械仕上げ面の接合においても接合圧力を200MPaとすることで十分な強度が得られることがわかった。超伝導磁石の開発については、中心ソレノイドモデルコイルの試験が完了した。直流性能では、46kAの励磁電流で磁場強さ13T、蓄積エネルギー640MJを達成した。パルス性能としては、13Tまで1.2T/sの速度で励磁、13Tからの1.5T/sで減磁することに成功し、モデルコイル研究開発の目標を達成した。加熱電流駆動技術に関しては、NBI開発において水素負イオン電流を20mA/cmというITER条件の電流密度で連続的に引き出すことができた。ECH用ジャイロトロン開発においては、短パルスではあるが不要発振の抑制に成功した。トリチウム安全の研究においては、12mのケーソンにおけるトリチウムの拡散移行挙動に関する実験を行うとともに、シミュレーションコードの開発を進めた。核融合中性子工学に関しては、遮蔽性能や崩壊熱に関する研究を行い、ITER設計の妥当性を確認した。
中村 博雄; 森本 裕一*; 落合 謙太郎; 杉本 昌義; 西谷 健夫; 竹内 浩
JAERI-Review 2000-016, 47 Pages, 2000/10
本研究計画は、第三段階核融合研究開発基本計画における核融合中性子工学に関する研究の具体化を目的としている。核融合原型炉実現までの核融合中性子工学における研究開発の全体像を明らかにして、効率的な研究開発の推進に資する。また、ブランケット・材料開発計画での核融合中性子工学の役割を明確にする。本計画書では、研究開発として、ブランケット・材料開発での遮蔽・増殖性能、種々の材料に関する核特性の研究評価、センサー材料・絶縁材料等の機能性材料、構造材料の照射基礎過程の研究、炉内計装技術の開発研究について述べた。また、その研究開発に必要な照射装置については、現在の主力装置の核融合中性子源施設(FNS)の利用法と改造計画、今後の主力となる国際核融合材料照射施設(IFMIF)の開発研究についての記述した。
渡辺 昇; 勅使河原 誠; 甲斐 哲也; 原田 正英; 坂田 英明*; 池田 裕二郎; 神永 雅紀; 日野 竜太郎; 大山 幸夫
Proceedings of 8th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-8) (CD-ROM), p.12 - 0, 2000/00
統合計画核破砕パルス中性子源の設計開発研究の最近の進展について、中性子工学研究を中心にターゲット開発の現状について述べる。中性子工学では、ターゲット・モデレータ・反射体系の概念設計の高度化を非常に広範囲な要素別に最適化研究を行い種々の新しいアイディアの提案とともに、世界最高性能の実現に向けて迫りつつある。このような高性能をターゲット工学の立場から可能とするため、熱流動、構造・材料にわたる広範囲な開発研究が進行中で、その問題点、開発シナリオ、最近の技術的データ、解析結果等について述べる。また計画の第一期にあっては陽子ビーム出力は1MWであるが第二期にあっては5MWに増力されることが本計画の重要な柱であり、そのためにはどのような陽子エネルギー、パルス繰り返し周波数を目指すべきかを判断するための基礎となるデータを蓄積中で、そのことについても報告する。
「シグマ」特別専門委員会
日本原子力学会誌, 39(12), p.1019 - 1027, 1997/00
本報は、1995,1996年度における「シグマ委員会」の活動に関するものである。この期間中、JENDL-3,2に対する様々なベンチマークテストが行われ、ライブラリーに内在する問題点の指摘、JENDL-3.3に向けた改良点が議論された。一方、特殊目的ファイルの作成も順調に進んでいる。この報告では、放射化断面積ファイル、高エネルギー核データファイル、照射損傷用ファイル、ORIGEN2用一群断面積についてトピックスとして述べる。
池田 裕二郎; 高橋 克人*
プラズマ・核融合学会誌, 72(3), p.243 - 248, 1996/00
平成7年10月から掲載が続いているプラズマ核融合学会誌の講座「中性子工学」の最終章として、最近の関連する話題についてその重要性を記述するとともに、全体のまとめと今後の中性子工学の動向について執筆したものである。
野田 健治; 中沢 哲也; 大山 幸夫; 前川 洋; 金田 潤也*; 木下 智見*
Fusion Engineering and Design, 29, p.448 - 454, 1995/00
被引用回数:10 パーセンタイル:66.33(Nuclear Science & Technology)核融合炉には多くのセラミックス絶縁体が使用される。核融合炉の運転中、これらの絶縁体は14MeVまでのエネルギーをもつ中性子にさらされ、照射誘起電気伝導(RIC)によりその絶縁抵抗が低下する。本研究では、原研の核融合中性子工学用14MeV中性子源(FNS)を用い、世界で初めて、アルミナの14MeV中性子照射下における絶縁抵抗の挙動をその場測定した。本発表では、測定に用いた測定用照射チェンバーの概要を述べるとともに、これを利用して測定した室温における最初の予備的測定結果を示す。
中川 正幸; 森 貴正; 小迫 和明*; 大山 幸夫; 中村 知夫
JAERI-M 89-154, 178 Pages, 1989/10
原研/米国協力核融合炉ブランケットニュートロニクス計画によりFNSで行われたフェイズIIa及びIIb実験の解析を行った。フェイズIIは酸化リチウム試験領域を炭酸リチウム容器で囲んだ閉体系であり、IIbでは内壁に中性子増倍材としてベリリウム層が追加された。実験及び解析項目は、中性子源特性、トリチウム生成率、反応率分布、中性子スペクトルである。解析にはJENDL3/RP1とPR2を核データとして用い二次元SnコードとMORSE-DDモンテカルロコードで輸送計算を行った。解析結果より各種パラメータの予測精度、モデル、断面積等についての問題点を指摘した。特にトリチウム生成率は基準系では予測精度は良いが増倍材が入った系では過少評価となる。